両立

亜人を読んだ。完結してから漫画を読むと、もちろんすっきり最後まで読めるけど、途中の最高な場面ひとつひとつを味わいきらずに次へ行ってしまう気がするのと、完結してから時間が経っていると、リアルタイムの感想に触れ合えない寂しさがある。いちいちリアルタイムで追っているのは、このコンテンツ量産時代に、だめだ書くの面倒になってきたな。明日は月曜で、いまは23:26。今日は娘を公園に連れて行ったけど、亜人が読みたくて面倒な気持ちで連れて行った。コンテンツは最高に面白い。apexをやりまくって、ボイスチャットをしてわいわい話しながらロビーで出撃準備をして、タバコを吸うような、生活は最高ではないだろうか。そうして、好きな漫画を読んで同じ漫画を語り合う友がいるような世界。それは、誰もがやっている快楽で、おれもそれが、もう一度欲しい。おれはそういうものを、働きながらやることはできない。家族を持ちながらやることはできない。十分な時間がほしい。コロナ禍の大学生は可哀想だという。しかし、俺の理想は叶えられる。合コン三昧の生活はできなくても、apex三昧の生活はできるだろう。コンテンツ三昧の生活はできるだろう。なきものに対して、例えば変えられない過去とか、最高の女とか、自分のポテンシャルのこととか、そういうものに対してのもどかしさは軽減されてきたものの、逆に、目の前にあったけど失ったもの、たばこや、コンテンツ三昧の時間や、FPSの腕や、ダメ人間であるという免罪符や、はてなブックマーク…なにかが足りない。それが物質的なものなのか、精神的なものなのかわからない。でも昔摂取していた多くのものを今摂れていない。たばこかFPSかコンテンツ、それらのどれかだと思う。自分を構成していたものがなくなって、別人になってしまった。バランスよくはできない。FPSをもしまた始めれば、娘と遊んでいる時間が苦痛になると思う。働いている時間が苦痛になると思う。FPSにはキリがない。やればやるほどやりたくなる。コンテンツならせめて作品単位で終わりがある。ああ、インターネットで起きている日々の面白いこと、きっとウクライナ危機についても、いろんな記事があるんだろう。それをきっかけに本や動画をみて、また興味が湧いて、いやなコメントを見て、好奇心や怒りやいろんな感情が揺り動かされて、、もっと情報を欲してしまって、そうだ。きりがない。きりがないことがいやなんだ。たばこも、FPSも、ネットも、最高すぎてきりがない。それだけの人生ならいい。しかしそれだけの人生を生きられる人も、世間や社会のしょうもない価値観や意見に振り回されずに生きる強さが必要で、それもそれで大変である。就職しろとか結婚しろとか子供を持てとかカスみたいな意見は無視していいけどそれはそれで疲れるし、そういうものと戦わなくていい今は非常に楽である。この楽さを持ちながら過去に得た快感を得続けたいというのはわがままだろうか。ふと今わかった。不倫をする人は、どうしても、両立したかったんだろう。いや、文章にすると当たり前の動機だけど、実感として理解した。過去遊んだ人間は結婚してからも遊びたい。ああ、ちょうどよく、遊ぶことなんてできない。不倫がばれればすべて台無しになるとわかっててもやりたいんだろう。タバコやFPSくらい、やってもなにも台無しにならないだろうと言うかもしれないけど、俺は台無しになる。わかってる。すぐにハマってしまう。なんでこんな気持ちになっているのか。亜人を読んだからか。面白い漫画を読むと悲しくなってしまう。タバコをやめても、タバコの旨さは忘れられない。FPSの面白さも忘れられない。もう少し、人生が安定したら、そういうものともう少しうまく付き合っていく道も探ってもいいかもしれない。