大森靖子ハンドメイドシンガイアツアー 新潟公演

大森靖子が好きとはなかなか言い辛い。まわりの、センスがあると思う友人達で大森靖子を認めているひとがいないからだろうか。自分のセンスだけでは自信がないのか。あまりにも、美しすぎた。所作のすべてが、そもそも顔が美しい。調べたわけじゃないがたぶん整形だろう。整形でなければあまりにも美しくなりすぎて説明がつかない。背中のジッパーのYouTube動画の頃と、TIF初出演の謎の感動というタグをニコニコでつけられていた頃と、サマーセールで失礼な岩淵弘樹にすら怒らず表現していたあの頃と同じ顔だとは思えない。いや、整形かどうかという話がしたいわけじゃない。人が才能を認められて、進化して美しくなったその姿が凄すぎて圧倒された。

新潟のGOLDEN PIGS、想像以上にメンヘラぽい格好の女がたくさんいた。やばい見た目のメンヘラ、可愛いメンヘラ、普通のブス、普通の可愛い子など女の子が8割を占め、残りは汚いオタクだった。6年前はじめてYouTubeで見たときの大森靖子よりも3年前のARABAKIで見た大森靖子は可愛くなっていた。今日観た大森靖子も可愛かったが、よりアイドル感が増していた。ZOCの影響だろうか。そういえばZOCのfamily nameも弾き語りしていた。弾き語りパートではまわりでらすすり泣く声が聞こえた。フェスの不特定多数向けではなくワンマンにくる層に対して直のスペクトル。刺さる。いや、正直俺は大森靖子の世界観が刺さっているわけではない。女の子ではないので刺さっていない。2割いた汚いアイドルオタクでもなく、ただ、背中のジッパーの動画を観たときからあの痛々しさとかっこよさのバランスに打ちのめされ、その動画をツイッターにあげたふるやくんが、もう大森靖子にそこまで惹かれなくなったようなことを呟いていても、俺はあの打ちのめされ、を続けている。あのパワーは間違いがない。3年前のARABAKIではじめて峯田をみたときに思った、あの、峯田が良かったと言うだけでなく、俺は俺の人生をちゃんとやろうと思ったそのときと同じことをまた思った。大森靖子本人の輝きを観に来たし、それが観れた。ただ、ほかの刺さっている女の子たちが刺さっている大森靖子のメッセージ、ブスとかなんとかそういう外からのムカつく評価じゃなく自分を愛せとか、それでも外からクソみたいな評価がきて辛いけどそれでも…みたいな、たぶんそういうやつは、娘がもしブスになったとしても、救いになるんだろう。会場ですら男の目線でブスが多いなとか意外と可愛い子もいるんだなとか見ていた俺はその厄介な外からの評価の一部なので、今更ブスの光を祈ることはできないが、娘がブスになったらその光を信じたいし大森靖子がその先頭にいてくれるとしたらありがたい。