何回ネブライザーをやっているのか

先週木曜日、東京ビッグサイトの展示会、ホテレスに向かう新幹線の中で専務と話したとき、本の話題になった。専務は氷点を読んだと言った。三浦綾子のやつですよね。キリスト教系の、と言って、よく知ってるなと言われた。本を読んで、それが現実にプラスになるのは、読んだよと言ったその瞬間だけだ。しっかり噛み砕いて自分の物にする、おっくんや又吉のように、そういうことはできない。中途半端に読んで、読んだということを人にいう以上の何かがある気がしない。漫画や映画も同じ。

社会で人に認められたい。実生活でプラスになるような何かを求めてる。効率よく楽に。そういうのは美しくないか。

コミュ力高いと言われる人は、自分の趣味とかフィールドがマジョリティに属してるから相手に話題をあわせたるための努力をする必要が少ないだけで、どんな話題にも対応できるわけじゃない、という。

俺も007とか見ようか。見る映画をマジョリティにあわせるっていうの、ダサイ、今までの自分(人と違うものが好きな自分)を否定する行為なわけだけど、今映画を見ようと思ったとき、人と話して還元できるかってことを優先に考えちゃう。人と話すために映画を見る必要があるのか?と考えてしまう。結果、何も見れなくなる。何も読めなくなる。

 

土日、一泊二日でスノボに行った。可愛い女の子がたくさんいて、恋愛したいと思った。恋愛死体。

「『したいしたいって言ってる人は、死体なの。生きていないの。物事はしたがってはダメなの。死体になる前に生きるの。実行するの。動くの。ああしたい、こうしたい、って言ってる限り、自分は死体、ゾンビなんだよ。』

死体が多い。ものすごく多い。街を歩いていても死体ばかり目につく。おぞましい。ああ死体、こう死体。なぜ死体になってしまうんだろう。思い立ったら行動すればいいのだ。どんな小さなことでもいいから、願ったことに向けて一歩を踏み出せば、人生はそのように変わっていく。やりたい事を実行する人はいつもそのような小さな選択を繰り返している。

したい……と言い続けているだけでは何も起こらない。死体になってしまったとたん、人は『しない』ことを選択しているわけだから。本当はなんでもできるのに、すぐ死体になろうとする。生きるより死体になるほうが簡単だからだ。行動するのってめんどくさいし、怖いし、嫌なことも多い。死体になってた方が本当は楽だから死体になる。

田口ランディ 馬鹿な男ほど愛おしい p.23~p.26

恋愛したい、のキーワードで、昨日読んだ田口ランディを思い出して、模写してみた。模写すると、読み飛ばしてた箇所が多いことに気付く。そうだ。本がたくさんありすぎるせいで、読まなきゃと思う、義務になるんだ。漫画は1ページ1ページ大事に読んでいる。そういう読み方なら、本を、少しは自分のものにできる。

スノボ、好きな友達二人と行って、行ったのに、楽しくなかった。なんで楽しくなかったかはわかってるけど書かない。楽しくないな、と思ったとき、高い金払ってこれなら、家にいたほうがよかったな、と思った。家でスノボ死体と言ってるほうが楽だ。確かに。それでも何か起こすためには動かないといけない。アラバキの先行が当たって、14000円払うの辛いな、Cに会うとなると、服も小奇麗にしていかないとな、うまくしゃべれなかったら嫌だな、全然金貯まんねえななんて思ったけど、死体と言ってるよりは小さな選択を繰り返したほうがいいんだ。

kaorubunkoさんの、フリーター薫さんの、「どうしてボクには仕事がないんだろう」を買った。成功している人より、成功してない人作ったもののほうが好きだ。(自主映画が好きだし)

文章を書けない人間は、底辺を生きていても、底辺を伝えることができない。書いたり伝えたりしないと、自分でも忘れてしまって、なかったことになってしまう。文章を生業にしていない人こそ文章が書けるようになるべきだ。ひきこもり女子いろいろえっちのミカサさんとか、コンビニ店長とか、文章を生業にしていないからこその、取材じゃすくい切れないリアルがあった。

kaorunikki.hatenadiary.jp

確かこの文章を読んでkaorubunkoさんを知った。誰おっぱいを見せてはくれない。田口ランディの恋愛死体文章によって一瞬恋愛ポジティブになってる今の俺には前ほどヒットしてない、けど、こういう親近感のある文章を書店で探しても全然見つけられないから、ネットでたまたま見つけたこういう文章には惹かれる。

サポートセンター編を読んで、ブログで読んだやつだな、と思うところが多かったので、一旦置いた。電子書籍で読めちゃうほうが楽だから紙の本にだるさを感じた。

又吉の火花を電子書籍で読んだ。くそ売れてる火花に1000円も出して、どうしてボクには仕事がないんだろうを中古の1円で買ってしまっている。火花、ふつうに面白かった。

 

昨日月曜日朝、38.4℃だった。A型のインフルと喘息の併発だった。今週は会社は休むことになった。ラッキー。もう体調は回復している。あとは薬を飲んで安静にするだけ。こんな幸運に、読む本がない。漫画でも映画でもいいんだけど、時間があるならできるだけ本を読みたいと思って、田口ランディのゾーンにてなんかも買って読んでみたけど、いろいろつまみぐいしてるだけでまったく何にもなってない気がして、憂鬱になってきたのでブログを書こうと思った。

このブログを書く前、たばこを吸いながら、心臓がドキドキしていることに気付いた。なんかヤバそうだなとは思ったけど、もうきっとたばこはやめられない。何回パルミコートを、何回ネブライザーをやっているのか。

どうしてボクには仕事がないんだろう―もう笑っちゃうしかない下流生活