ハイキュー!!とスラムダンク

ハイキューがスラムダンク級かといえば、それは言い過ぎ。しかし近付いてはいる。

漫画において、手塚治虫が先にすべてやってしまっているというのは間違いだ。新しい名作は次々生まれている。

団体スポーツ漫画においては、スラムダンクが先にすべてやってしまっている。それは正しい。匹敵し得るものがない。すべての団体スポーツ漫画の遠い先にいってしまっている。

ハイキューはスラムダンクを意図的に真似ている。一人は天才、もう一人はポテンシャル満載の仲の悪い一年二人。マネ好きの二年。途中で戻ってくる三年。才能のない三年…

才能のない三年である木暮の人格者の部分は菅原に、三井に対して見せた怒りの部分は山口に受け継がれる。木暮の、海南でのスリーや「夢見させるようなこと言うな!」を思い出させる。ひとつの感動がスラムダンクの感動も再発させてダブルパンチをくらう。

グっとくる文法おさえてやがる感。わかってやってやがるこの野郎。腐女子を意図的に喜ばせながらスラダン好きをも唸らせて少年の心も掴むとは、、、ウェルメイド感。よく作ってやがるなぁ~~~~オイオイって斜に構えたくなるのに惹きこまれる。

試合運び、どっちが勝つかどっちが点入れるかの予想がついてしまう試合が多いのが気になる。スポーツ、バトル漫画は基本そうだけど、一歩の木村対真柴級の、ラストイニングの難波南洋戦級の、スラムダンクの山王戦級のわからない試合がいつかきてほしい。そしてピンポン級の、人間ドラマを…と思ったけどここは魂の部分なんだよなあ、よく作るのがうまい人にそれは無理だろうなあとか書いてるうちに嫌になってきた。俺は何様なんだ。明日の、明日が月曜であることの憂鬱に突然足をつかまれてしまった

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月島の、なんでいつか負けるとわかってるのに部活なんかやってんのか、に対する山口の回答。プライドだよね。そうだよね。そうなんだよ。プライドなんだけどさ、この土日俺はなにも努力しなかったよ山口。

そのあと同じ質問に対する梟谷のエースの回答「その一本で俺の時代きたーくらいの気分だったね。その瞬間があるかないかだ。」も、わかるよなああ。桐島の前田の「楽しいから」以上にしっくりくるよ。あの瞬間なんだよな。あの、可愛い子の可愛い笑顔を最高の形で撮れたときのあの瞬間を忘れられんよ。それが原動力だったよ。

BUTTER!!読んだときにも感じたけど、ピンポン読んでも感じたけど、ハイキュー読んでも感じたけど、高校生の頑張り、もがき、その中での言葉に感動すると同時に自分に跳ね返ってきて鬱になってしまうやつが最近多いような気がするな。岬ちゃんという天使に出会わせてしまうからアニメは危険だっていう話、それもっと、女だけじゃなく、アニメだけじゃなく広げてもいいよな。物語を摂取すると理想系に打ちのめさせて、きついっていうね。ああここ三行くらいあれだわ。カオルやエーテツと電話してるときみたいな感じでタイピングしてるわ。適当にしゃべってもわかってくれそうだしわかってくれなくてもいいかなっていう、そういう感じでしゃべってる、じゃなくてタイピングしてる。はじめはちゃんとレビュー書こうとしてたんだけどウワーーーー仕事したくない