冷めたやつの目を気にしながら踊れ

今更も今更だけどゲスの極み乙女にハマっている。ゲスの極み乙女のキラーボールみたいな、最近流行りの?ポップな高い声の男の音楽は好きじゃないはずだったけど「たった今わかったんだキラーボールが回る最中に踊ることをやめなければ誰も傷つかないんだって」とかっていう歌詞とそれにハマるメロディがなかなかツボにきた。こういうオシャレ感好きじゃないはずなのにブルーハーツみたいな熱いのとかピーズみたいな男の退廃的なのとかかまってちゃんみたいな厭世的なのとか好きなはずなんだけどなって思ったけど村上春樹とか好きな時点でこういうの好きな血は流れてんだろうなだって踊ることをやめければとかまさにダンスダンスダンスじゃんか音楽が鳴ってる間は常に踊り続けるんだって言ってたじゃん。怖くてもステップ踏んで踊るんだ意味なんかなくてもいいんだって。ダンスダンスダンスでセリフぐぐってて出てきたセリフが全部ツボでやっぱりいいなて思った。

岡村靖幸の「ファミコンやってディスコにいって知らない女の子とレンタルのビデオみてる」が韻を踏んでてかっこいいっていう宇多丸の話聞いてラップじゃなくても韻はあるんだなって思ってて、この「たった今わかったんだ」っていうのも韻踏んでていかすなって思った。こういう音楽、KANABOONみたいなのも好きじゃなかったはずだけどないものねだりは良いと思った。

もう7月でフジロックの季節だ。去年フジロックで話した女の人はKANABOONと水中図鑑が好きだっていってた。民生の最中豪雨でホワイトステージ隣の小屋に雨宿りして隣にいた女の人に足震わせながら話しかけた。どんな音楽が好きかって聞いたら、はじめにその人はFISHMANSが好きだって答えたけどよく話してみたらFISHMANSの曲そんなに知らなかった。どんな音楽が好きですかという攻撃に対してFISHMANSと言っておけばとりあえず攻守バランスとれた牽制になるだろうという気持ちは音楽サブカルの多くが持ってる深層心理だ。そのあとKANABOONと水中図鑑が好きだっていっててスギヤマちゃんにKANABOON教えてもらっててよかったなって思ったんだあれからもう一年か。

さっきまで弱虫ペダルのアニメを見ていた。熱い雰囲気にしようとしてるけどコレジャナイ感を感じた。日々ロックなんていう激アツ漫画を読んだばかりだからそう感じたのか。ああいう演出好きじゃないんだな。少年のための少年漫画を楽しめる年齢じゃない。でも先輩が一年の頃の話は良かった。あの大人びて見える先輩だって僕らと同じ幼い一年生だったときがあるんだっていうそういうの、そういうエピソードに弱い。親が子どもだった頃とかそういうの。はじめから完成されてたように見える人があたりまえだけど実は未完成のところから成長してたんだっていうそういうのは熱い。

冷めたやつの目を気にせず踊れじゃなくて冷めたやつの目を気にしながら踊れっていうところもいい。気にしないなんて無理だ。自意識がすぐ顔出してくるやつらは人の目を気にしてしまうけどそれでも踊るってことをやめない足を止めないそういうことが現代での生き方踊り方なのかもしれない福光しげゆきなんかはそれの代表だ。自意識でまわりの目気になっても意識高い系だとばかにされても意味なくても踊る尊大な羞恥心を剥いで踊る難しい。

 

たった今わかったんだ

キラーボールが回る最中に

踊ることをやめなければ誰も傷つかないんだって

何回でも繰り返すキラーボールが鳴らすサイレンと

冷めたやつの目を気にしながら踊れ

 https://www.youtube.com/watch?v=Wooi39K0pXg